～アスベストについて⑨～

～レベル3の除去方法～
レベル３の建材は固く割れにくい建材のため、取り除く際のリスクが低いことが特徴です。
解体時に注意が必要なことはレベル１.２の建材と変わりませんが、
作業員が使用する保護具が簡易的なものでも良い、など比較的基準が優しくなります。

・石綿含有成形板の作業基準
切断や裁断をせず、手ばらしで取り外すこと
手ばらしが難しいときは、対象建材を薬液等で湿潤化してから除去すること
ケイ酸カルシウム板第１種を手ばらしせずに除去する場合は、湿潤化に加え、周辺の養生をすること

・石綿含有仕上塗材の作業基準
　対象建材を薬液等で湿潤化してから除去してください。
電動工具で除去する場合は、湿潤化に加えて周辺の隔離養生も必要です。

～剥離工法～
　薬品でアスベストが含まれている仕上塗材や下地調整材をやわらかくして取り除く方法です。
薬品によって湿潤化されるため、散水をする必要がなく、作業後の処理も楽です。
取り残しがある場合、他の工法との併用が必要。

ただしレベル3であっても、手作業での除去が困難と判断される場合には、レベル1・2と同じ工法で行われます。

また、釘を打って固定する、又は刺さっている釘を抜く等、
材料に、石綿が飛散する可能性がほとんど無いと考えられる極めて軽微な損傷しか及ぼさない作業については、
事前調査が必要ないが、
電動工具等を用いて、石綿等が使用されている可能性がある壁面等に穴を開ける作業は、
これには該当せず、事前調査を行う必要があること。